木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ブナブナ科 | 広葉樹

ブナの板
ブナの木
原産地
ブナは北海道南部から九州の熊本県辺りまでの地域に生育しています。
海外においては同じ種とされているビーチがヨーロッパや北アメリカ大陸などに分布しています。
比重
気乾比重:0.65(0.50~0.70)
強度
硬い
ブナの板
ブナの木2
その他の名称
山毛欅、シロブナ、ソバノキ、ブナノキ
学名:[Fagus crenata]
価格
安価
色調
辺材は白色で、心材は乳白色。辺材、心材の境界は不明瞭で分かりづらくみわせる事は難しい。また、学術的にはブナに心材はないと言われています。
特徴
ブナの樹木は大きいもので樹高が約30m、胸高直径が1.5mに達します。樹種は全く同じですが色味の違いから赤ブナと白ブナという風に分けられている事もあります。
ブナは日本の温帯を代表する木のひとつで広大な面積の森を作る事があります。現在、世界遺産に登録されている白神山地のブナ林などが特に有名で広く知られています。

ブナの木は木材としての優秀さに加え、保水力の大変優れた樹木であり、その実が動物の餌になるなど森にとって良い効果をもたらす為、昔から森の豊かさを象徴する木と言われています。

ブナの木材は材質は硬くて粘りがあり、弾力性があります。また、曲げに強いのも特徴で接着剤を使用した接着も容易です。
木材として使用する場合の欠点としては乾燥しにくく、カビなどが生えやすいという点があげられます。また、腐食にもあまり強くないとされていますが十分な乾燥が行われたブナ材は耐久性がかなり高まります。

ブナの木材が家具の材料などに用いられるようになったのは比較的最近の事で水分を多く含むという特徴を持つ為、昔の技術では乾燥が難しかった事から以前はあまり使用されていませんでした。
木材として使用する場合、乾燥が十分でないとねじれや狂いが生じやすいので乾燥が大変重要な木となっています。
乾燥を困難にしている原因は含水率が多いということ以外に木材内の水分分布が一定でない事もあげられ、上手く乾燥を行わなければすぐに菌が入り、腐り始めます。

ブナは輸入材として売られているビーチ(Beech)と同じ種の木になります。
用途
ブナの木材は主に家具材や木製の玩具などの材料として利用されます。なかでもブナの曲げに強い特性を活かした曲線的な曲木家具、整形合板などには大変、適しています。

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