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ヨーロピアンボックスウッドツゲ科 | 広葉樹

ヨーロピアンボックスウッドの板
原産地
主にヨーロッパ全域、北アフリカのごく一部に分布。同種の木が東アジアの中国東部などにも生育しています。
比重
気乾比重: 0.90
強度
硬い
特徴
ヨーロピアンボックスウッドは他のツゲ科の木と同様に比較的、小さな木です。大きなものでも10mに達する事はまずありません。その為、2cmほどの小さな板材を探す事も大変な、貴重な木材です。
乾燥には時間がかかり、乾燥の際には割れが生じる危険性が高い為、注意が必要ですが、乾燥後は変形の少ないとても安定した材料になります。
強度的には非常に優秀で、蒸し曲げに対する適正も高く、硬く割れにくいという特性を持っていますが、硬い木材の為、釘打ち、ネジ止めには下穴が必要になります。
加工性に関しては波状木理が見られる為、裂ける可能性が高く、容易ではないので道具の刃先は常に鋭く保っておく必要がありますが、完成した製品の表面は緻密で美しく、塗装もしやすい。また、光沢も素晴らしいので艶出し剤などで見事な仕上がりが得られます。
辺材は虫の害を受けやすく、廃材率も高い木ですが、心材はとても耐久性に優れている木材です。
ヨーロピアンボックスウッドの木
その他の名称
アッパーシアンボックスウッド、イラニアンボックスウッド、ぺルシアンボックスウッド、ターキッシュボックスウッド
学名:[Boxus sempervirens]
価格
高価
色調
木材の色は薄い橙黄色~淡褐色。
用途
ヨーロピアンボックスウッドは大きい用材が取れない樹種なので、家具の装飾部分や、活字用版木、道具の柄、楽器の材料などの比較的、小さな物の材料として使用されます。
また、チェスなどのボードゲームの駒や彫刻の材料としても人気が高いようです。
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