木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ヒノキヒノキ科 | 針葉樹

ヒノキ板目
▲ ヒノキの板目
木曽ヒノキ板目
▲ 木曽ヒノキの板目
ヒノキの木
原産地
ヒノキは国内では本州の福島県東南部以南に分布しており、四国、九州の屋久島までの地域で確認されています。
海外においては台湾にも性質のよく似た台湾檜(タイヒ)が生育しています。 
比重
気乾比重:約0.41(0.34~0.54)
強度
ヒノキ柾目
▲ ヒノキの柾目
木曽ヒノキ柾目
▲ 木曽ヒノキの柾目
ヒノキの葉
その他の名称
檜、桧、火の木
学名:[Chamaecyparis obtusa]
価格
やや高価
色調
辺材は淡黄白色、心材は帯黄白淡褐色で、比較的、境界がはっきりしている為、辺材、心材は見分けやすい。
特徴
ヒノキは木曾五木に名を連ねる樹種のひとつで建築材として非常に有用な木です。通常、ヒノキの樹木の直径は1m程度にまで成長します。

カンナなどで表面の仕上げを行うと美しい光沢とヒノキ特有の芳香が出てきます。
木材として使用する場合の特徴としては心材の耐朽性が高く、水湿にも強い傾向がある事があげられます。
特に菌や虫などに対する耐性が高く、樹齢の古いものは伐採後、200年程は強度が上がると言われている、大変、耐久性に優れた木材です。
乾燥も行いやすく、あまり硬い材ではなく粘りがあるので加工も容易です。割裂にも向いています。

このように木材としての多くの良い特徴を持つ事からヒノキは国内の針葉樹の中で第一級の良材とされています。
しかし、ろくろ加工には向いておらず、油分があるのでサンダーがけなどにも向いていません。

尚、一口にヒノキと言っても生育した地域や天然林か人工林かなどでも個体差がでます。飛騨地方(長野県の木曽川流域)で育った「木曾ヒノキ」はヒノキの中でも特に有名で通常よりも年輪が細かいなどの特徴があります。
飛騨地方以外にも和歌山県の高野山、高知県の西部などにも良質のヒノキがあるとされています。

ヒノキに関しては日本人的な心情もあってか異常に評価が高い事もありますが、何に利用しても問題ない万能の木という訳ではない(硬さが必要な用途にはあまり向かないなど)ので特性に合った用途で利用する事が重要だと言えます。
用途
ヒノキは建材、内装材としての利用の他、風呂おけ、彫刻、櫛、木槌、道具の柄などの小物にも利用されます。

特に建材として利用される場合は耐久性、見た目、香りなどの点から優良材としてとても重宝されており、寺の建築などにおいてはなくてはならない木材となっています。

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