木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ヨーロピアンエルムニレ科 | 広葉樹

ヨーロピアンエルム写真1
原産地
ヨーロッパのほぼ全域に分布しています。
比重
気乾比重:0.56
強度
特徴
ヨーロピアンエルムの樹木は樹高が40m、胸高直径は1.3mほどの大きさに成長します。また、同じヨーロッパに生育している近い樹種としてイングリッシュエルムやウィッチエルムがあります。
乾燥には時間はあまりかかりませんが、ねじれをおこしやすいので注意深く乾燥する必要があります。また、乾燥後もゆっくりと変形する事があるようです。
強度は全体的に低く、特に衝撃に対して弱く、弾力性もありません。しかし蒸し曲げに関しては他のエルムと同様に適正は非常に高い。
加工性については交錯木理がでやすいので、加工しやすいとは言い難いのですが、釘打ち、ネジ止めに関しては相性がよく、接着性に関しても全く問題はありません。仕上げに関してワックスでおこなうと美しい表面になります。
耐久性はあまりなく、虫の害もやや受けやすい木材だといえます。その為、屋外で使用する場合は保存薬剤などで処理する必要があります。
ヨーロピアンエルム写真2
その他の名称
ダッチエルムなど
学名:[Ulmus hollandica]
価格
やや高価
色調
辺材は薄い淡黄褐色で、心材は淡黄褐色で茶色の筋が全体に見られます。辺材、心材の境界は辺材の方がやや色が薄い程度で色調がほぼ同じ為、見分けやすいとは言えません。
用途
ヨーロピアンエルムは家具の材料やフローリングなどの内装材、ボートの製作に用いられ、バールなどの珍しい杢がみられるものはスライスカットして化粧単板などに加工しれて利用されます。
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