木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

カヤイチイ科 | 針葉樹

カヤ写真1
原産地
国内では関東以南の地方で広く分布しています。しかし日本海側で取れるカヤはチャボカヤと呼ばれ、あまり品質が良くないとされています。
比重
気乾比重: 0.51
強度
硬い
特徴
カヤの名前の由来は、この木を燃やすとその煙が蚊を追いやる性質がある事から「カヤ」の名がついたと言われています。

カヤの木は大変、質の良い木ですが、直径1.1mほどの成木となるには300年かかるとも言われ、日本産の伐採できるカヤの原木は非常に少なくなっている事から、現在では最高級木材のひとつとなっています。

また、カヤ材は日向と奈良県春日山産が有名で、昔ながらの方法で乾燥させると伐採から製品になるまでに10年かかると言われており、伐採後も時間が必要な木材です。

木材としての利用の他にも、このカヤの実からは良質な油が取れ、その油で天ぷらを揚げると大変、香ばしく、美味しい事から食通の間で珍重されています。
カヤ写真2
その他の名称
学名:[Terreya nucifera]
価格
高価
色調
辺材は黄白色、心材は黄褐色で、心材、辺材の区別はやや不明瞭で見分けづらい。
用途
カヤの良材は主に高級な碁盤、将棋盤の材料として利用されます。

カヤの木材の表面は光沢がある淡黄色の艶があり、使い込むほどに渋い飴色の光沢を放ちはじめ、重厚な風格は増していくと言われています。

その他の用途としては強度の高さから、まな板、箸、お椀、彫刻にも最適な木材とされています。
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