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キングウッドマメ科 | 広葉樹

キングウッドの板
原産地
主に南米のブラジルに生育しています。
比重
気乾比重:1.20
強度
硬い
特徴
キングウッドは樹高は15~30m、辺材を除いた場合の直径は10~20cmと幅がない為、大きい材をとる事が非常に難しい樹種です。そのため、性質の全く違う辺材部分をいかに利用するかが重要な木材だと言えます。

キングウッドは気乾比重の1.20という数字からも分かるとおり、非常に重い木です。天然乾燥での乾燥は割れを起こす危険性がありますが、人口乾燥の場合は経過は良好で、狂いもなく、乾燥後は安定した材になります。

強度はあらゆる尺度から見ても優れており、加工性も良好です。硬い材なので釘打ち、ネジ止めをする際は下穴を開けておいた方が良いでしょう。
特出すべきはこの木は蝋を含んでいる事にあり、この天然の蝋から非常に美しい表面を得る事ができます。その光沢は正にキングウッド(木材の王様)の名に相応しい仕上がりを見せます。

また、このキングウッドはフランスのルイ14世、15世の時代、イギリスのジョージア王朝時代には最高級家具の材料としてとても珍重されていました。
キングウッドの木
その他の名称
学名:[Dalbergia cearensis]
価格
高価
色調
辺材の色はほぼ白色で、心材は深みのある赤紫色でまれに黄金色の縞模様や筋が入っている。辺材、心材の境界は色の違いからも明らかで、見分ける事は容易です。
用途
キングウッドは大きい材が取れない為、用途は限られていますが、主に高級家具の材料や小物や彫刻の材料、楽器を製作する際などに用いられます。
また、加工され、化粧単版として利用する事もあるようです。
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