木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

メルサワフタバガキ科 | 広葉樹

メルサワの板
原産地
メルサワは東南アジアに広い範囲に分布し、マレーシアのサバ州、サラワク州の他、ブルネイ、タイ、ミャンマー、フィリピンなどで主に生育しています。
国によって呼び方が違う事があるのでメルサワには多くの呼び方が存在しますが市場においてはメルサワまたはクラバックと呼ばれている事が殆どです。
比重
気乾比重:0.64
強度
やや硬い
特徴
メルサワは樹高45m、胸高直径が1~1.5mにも達する大きく育つ木で、生木からの乾燥には時間がかかり、大きく積み上げた状態では中心部の木を乾かすのが非常に困難であるという特徴を持ちます。

交錯木理で材の中にシリカが含まれている事から工作機械の刃先を消耗させやすいとされています。

耐久性に関しては中庸ですが蒸し曲げには向かず、剛性や圧縮に対する強さなどもありません。しかし、釘打ちや接着剤による接着などは問題なく行う事ができ、仕上げに関しても美しい仕上がりを得る事ができます。
色味に関しても派手過ぎない落ち着いた色調が家具材などとして好まれています。
その他の名称
クラバック
ペンラギン
パロサピス
学名:[Anisoptera]
価格
色調
メルサワの辺材は淡い黄色、心材部分は淡い黄褐色と似たような色の為、辺材と心材の境界部分は不明瞭です。心材はアオカビの害を受けやすく青く染まっている事があります。
用途
メルサワは家具や一般住宅の建材、窓枠などの内装材、フローリング材、ボートの材料など幅広い用途で用いられ、スライスカットされて化粧単板にされたり、ロータリーカットされて合板として使用される事もあります。
しかし、防腐剤の処理は行いづらく、ヒラタキクイムシなどの虫の害を受けやすい樹種なので屋外での使用には向いていません。
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