木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

パシフィックイチイイチイ科 | 針葉樹

パシフィックイチイの板
原産地
北米大陸のアラスカからカリフォルニア州までのアメリカ西海岸に分布しています。
比重
気乾比重:0.74
強度
硬い
特徴
パシフィックイチイは成長が非常に遅い木で抗がん剤のタキシールが抽出できる木です。また、その実には昔から毒があると言われています。ヨーロッパイチイより葉の長さが短い事も特徴のひとつです。

乾燥には時間がかかり反りがでることも多いのですが、乾燥後は安定性の高い木材になります。また、この木材は廃材率が高くなりやすい傾向があります。
強度は全体的に高く、特に曲げ対する適性が高い木材なので、昔はアーチェリーの弓の材料としても用いられていました。
加工はそれほど難しくはありませんが、人によっては木粉で炎症を起こす場合もあり、節のまわりは裂けやすいなどの問題もありますので、その点は注意が必要です。また、やや切れにくいという性質を持っているので加工の際はよく切れる刃物を使った方がよいでしょう。
耐久性に関しては虫の害も受けづらく、耐水性にも優れている為、非常に長持ちしやすい耐久性の高い木材だと言えます。
パシフィックイチイの木
その他の名称
オレゴンイチイ、ウェスタンイチイ
学名:[Taxus brevifolia]
価格
高価
色調
橙がかった褐色で伐採後、じょじょに色がくすんで濃くなっていきます。
用途
パシフィックイチイはキャビネットなどの高級家具の材料として主に使用され、アーチェリーの弓や楽器の材料として用いられる事もあります。
また、外観の優れたものはスライスカットし、化粧単板として家具の表面などに使用されます。
木材アクセスランキング TOP10